「白いタクシー」から学ぶ食品ブランディング|ポジショニングを自分でチェックする方法
あるとき、タクシー乗り場でふと気づいたことがあります。
たくさんのタクシーが並ぶ中、一台だけ白くてきれいなクラウンがありました。黒いタクシーばかりの中で、なんとなく目を引かれ、気がつけばその1台を選んでいました。
乗り込むと、それは個人タクシーでした。
運転手の答えが、すべてを語っていた
「白い車体が目立って選んだんですよ」と伝えると、運転手の方は少し嬉しそうに話してくれました。
「法人タクシーは法事にも対応できるよう、基本的に黒が多いんですよ。でもうちは個人だから、法事のご利用はほとんどない。それなら、少しでも目立とうと白にしたんです。」
なるほど、と思いました。
これは教科書的に言えば「ポジショニング」そのものです。市場の構造(大多数が黒)を把握し、自社の強み(個人=柔軟)と弱み(法事需要は少ない)を整理した上で、「すべてのお客様に選ばれることを諦め、目立つことで特定の人に選ばれやすくする」という判断をした。
小さな個人事業者だからこそできた、鮮やかな差別化です。
食品ブランドにとっての「白いタクシー」
食品ブランドにも、まったく同じことが言えます。
棚に並ぶ商品の中で、検索結果に並ぶ店舗の中で、自社は「白いタクシー」になれているでしょうか。
ただ、食品ブランドがホームページやネット販売を運営していると、これが意外と見えにくくなります。毎日自社のページを見ていると、「当たり前」になってしまうからです。競合と並べて俯瞰する機会がない限り、自分がどう見えているかは気づきにくい。
「白いタクシー」になっているか、今すぐ確認できます
方法は簡単です。
① Googleで確認する
自社のターゲットが検索するであろうキーワードを入力します。たとえば「〇〇 産地直送」「〇〇 ギフト」「〇〇 手土産」など、来店動機に近い言葉です。
検索結果に並んだ競合サイトと、自社のサイトを見比べてください。
- タイトルと説明文(メタディスクリプション)に、自社だけの「個性」は伝わっているか?
- 他社と同じ言葉、同じ訴求になっていないか?
② モールで確認する
楽天市場やAmazonに出店している場合は、カテゴリ検索やキーワード検索で、自社商品を「お客様の目線で」探してみてください。
サムネイル画像・商品名・価格が並んだとき、「白いタクシー」として視界に入ってきますか?
ポジショニングは「誰かを諦める」勇気から始まる
白いタクシーの運転手が学ばせてくれた最も大切なことは、「すべての人に選ばれようとしない」という決断です。
法事のお客様を諦めたから、白くできた。
食品ブランドも同じです。「老若男女すべてに」「どんなシーンにも」を目指すと、結果としてどこにも刺さらない商品・ホームページになります。
「誰のための、何のための商品か」を絞れば絞るほど、その人には強烈に刺さる。それが食品ブランディングの核心です。
まとめ
- タクシー乗り場で白いタクシーが選ばれたのは、ポジショニングの結果だった
- 食品ブランドも、「競合と並んだときに選ばれる理由」を持てているかを定期的にチェックすべき
- Google検索で「お客様の目線」で自社を見ることが第一歩
- 「すべての人に選ばれようとしない」という決断がブランドを尖らせる
自社のホームページや商品ページで「白いタクシー」になれているか、一度点検してみませんか。
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