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食品ブランド育成術シリーズ 第十四話:商品(仮)が最強か、調べ尽くせ⑩ ライバルに勝てるか?

前回は、目標達成時に勝ちたいライバルを確認しました。ライバルも成長し続けますので、動向のチェックは継続的に行うことをおすすめします。

今回は集大成というよりも、「ライバルの総チェック」です。

仮の企画は引き続き以下を題材にします。

▶ 仮の企画:贈答用・高級乾燥湯葉専門店のECブランド(乾燥ゆばセットを入口商品とする)

個人的には、湯葉のECブランドは勝ちパターンを作りやすいジャンルのひとつだと感じています。他にも、飲食店業態のふぐを扱ったブランディング、国産洋酒のブランディング、良質な珍味のブランディングなど、独自性を打ち出しやすいジャンルはいくつかあります。

自社の商品(仮)が最強かチェックするための10個の問い(おさらい)

このシリーズでは、以下の10個の問いに沿って自社商品の可能性を検証してきました。

  1. 自社の商品(仮)は必要とされているか?
  2. 自社の商品は競合に負けていないか?
  3. 自社の商品の「真似できない理由」は何か?
  4. 自社の数値目標達成のために、どのジャンルで1位を目指すのが適切か?
  5. 自社が今すぐ「全国一位」と呼べるのは、何か?
  6. その「今すぐ呼べる全国一位」を携えて、これから誰に届けるか?
  7. 今すぐ呼べる全国一位の、ライバルはいるか?
  8. 届ける対象と同じ対象にアプローチするライバルはいるか?
  9. 今のジャンル一位ライバルは?
  10. ライバルに負けないか? ← 今回のテーマ

3つのライバルを再確認

ライバルと一口に言っても、その性質は3つに分かれます。改めて整理してみましょう。

(1)今すぐ自社が1位と呼べるときに脅威となるライバル

競合がいない、または極小カテゴリーでの1位でも構いません。ただし、自社が成長するにつれて、強者が脅威と感じて参入してくる可能性があります。基本的に奇襲的な動きになるため、常に意識しておく必要があります。

(2)目標達成時に1位と呼べるときに脅威となるライバル

ある程度の規模があるカテゴリーで1位を張っている企業が多くなります。ここが最終的に超えるべき壁です。

(3)【肝】目標達成のために「あなたにとって1位の商品」と言えるときに脅威となるライバル

製品カテゴリーや製品ジャンルが遠い場合もあります。入口商品だけでなく、リピーター向けの商品・体験も含めて魅力的でなければなりません。

同じ「競合」という言葉を使っていても、この3つに分けて整理することで、戦い方がぐっと明確になります。

チェック方法

インターネットとAIによって情報が溢れ、身体感覚や雰囲気といった「曖昧なもの」の重要性が見直されつつあります。

それはその通りだと思います。チェックの基本は、やはり感覚に頼ることです。理論だけから答えは出ません。

感覚で考え始め、どのロジックを使うかも最初は感覚で選びながら、最終的にも感覚でチェックしてください。

何より大切なのは、商品の試作品を実際に作り、写真撮影をして、ターゲットに食べてもらう・使ってもらうことです。

  • ライバル(1)の商品がそのまま刺さる顧客
  • ライバル(2)の顧客
  • ライバル(3)のターゲット・顧客

それぞれの層に対して、ライバル商品と自社商品をできるだけ食べ比べ・使い比べしてもらい、そこから改善を重ねていきましょう。くれぐれも、自分自身だけで完結しないようにしてください。

自分自身でも不安になる問題

こういった考え方を「正しい」と感じていても、時間が経つと自分自身の感じ方が変わることがあります。

ですが、それを理由に立ち止まる必要はありません。進みながら修正できます。

商品を良くして、顧客に満足してもらう・豊かになってもらう——その気持ちを第一に持ち続けることができれば、形態やターゲットが変わっても、長いお付き合いにつながっていきます。

変化を恐れない。そのかわり、縁を大事に。

ECブランドを立ち上げたばかりの頃の顧客というのは、まだブランドが洗練されていない(新規集客の効率が悪い)不安定な時期に、それでも購入してくださった非常に大切な存在です。

いわゆる「インディーズ好き」で、ブランドに売れっ子感が出てくると離れていく顧客もいます。ですが、少なくとも自社を支えてくれた顧客のために、どのような形であれ、既存のお客様を大切にし続けてください。

新規集客も、既存顧客によりよい商品・サービスを提供し続けるための投資です。そのように捉えていただければ、安心して取り組めるはずです。

KPIを優先したネットショップは、新規顧客のために既存客向けの人気商品を使うことがあります。行動の結果が同じでも、何を優先してそうしているのかが重要です。

繁盛しているブランドの現場では、「三方良し・顧客第一」という考え方が当たり前のように共有されています。どうか最初から強者の姿勢で取り組んでください。

まとめ

3CやSTPに近い考え方を、私自身の体験をもとに体系化した店舗開発・ブランド開発の初期ステップを解説してきました。

感覚で始まり、論理で守備力を高め、感覚のチェックに終わる——これが今シリーズのひとつの流れです。

第5話から第14話にわたって丁寧に扱ってきた「商品(仮)」のパートは、食品ブランドの骨子を決める超重要なステップです。ここを正直に、丁寧に取り組んでください。そして、定期的に見直すことをおすすめします。

次回からは、商品・集客・売場・接客・固定化の順に、チェックと構築の方法をお伝えしていきます。

次回予告

第十五話:商品(仮)を売れる入口商品にせよ

5分でできる To Do

  • ライバル商品をお取り寄せする

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