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食品ブランド育成術シリーズ 第五話:商品(仮)が最強か、調べ尽くせ① 自社の商品は必要とされているか?

今回から複数回にわたり、商品(仮)が本当に最強かどうかを検証する方法についてお伝えします。

今回使用する仮の商品企画は、以下のとおりです。

「贈答用 高級乾燥湯葉専門店の乾燥ゆばセット(入口商品・仮)」

個人的に、湯葉のECは勝ちパターンを作れそうなジャンルの一つだと感じています。他にも、飲食店業態のふぐEC・国内製造の洋酒・珍味(本当においしいもの)なども可能性を感じているジャンルです。


3C・STPなど、知らなくても良い

3CやSTPをスラスラ説明できなくて構いません。業績を上げるために、これらのフレームワークを知っている必要はないからです。

ただし、以下の10個の問いには答えていかなければなりません。これから一つひとつ調べていきます。必ずしも以下の順番ではなく、行ったり来たりしながら進めてください。


自社の商品(仮)が最強かチェックするための10個の問い

  1. 自社の商品(仮)は必要とされているか?
  2. 自社の商品は競合に負けていないか?
  3. 自社の商品の真似できない理由は何か?
  4. 自社の数値目標達成のために、どのジャンルで1位を目指すのが適切か?
  5. 自社が今すぐ全国一位と呼べるのは何か?
  6. その「今すぐ呼べる全国一位」を携えて、これから誰に届けるか?
  7. 今すぐ呼べる全国一位のライバルはいるか?
  8. 届ける対象と同じ相手にアプローチするライバルはいるか?
  9. 今のジャンル一位ライバルは誰か?
  10. そのライバルに負けないか?

今回は、この中の「問1」を掘り下げます。


問1:自社の商品(仮)は必要とされているか?

まず、市場規模をざっくり把握する

最初に、そのジャンルの市場規模をざっくり調べましょう。

ChatGPTにフェルミ推定を依頼し、何度か繰り返すことで答えが出てきます。今回の仮商品であれば、以下のように質問してみてください。

「国内の湯葉市場、並びに国内ECの湯葉の市場規模をフェルミ推定して、途中の情報ソースは示しながらプロセスも表示して教えて」

あるいは、家計調査などを参考に商圏人口・世帯数から算出してもらう方法もあります。

EC化率は、食品の場合おおよそ4〜5%程度です(経済産業省の電子商取引市場調査を参考)。ただし、食品の中でも商材ジャンルによって前提は大きく異なるため、あくまで目安として活用してください。

なお、仮に国内EC市場が年商目標の1億円に届かないジャンルであっても、参入できないわけではありません。ジャンルで1〜3位のECブランドがやりきっていないケースが多く、そこが顧客を増やし・利用頻度を上げるだけで単体年商1億円に到達することもあります。やり方が変わるだけで、参入可否を判断する指標にはならないことを押さえておいてください。


(1) 購買前の顧客のニーズ(顕在ニーズ)

市場規模の把握ができたら、次は顧客が「何を求めているか」を調べます。

まず、関連キーワードを検索してニーズを探りましょう。調べる際の注意点は以下の2点です。

  • シークレットブラウザ(プライベートウィンドウ)で調べること
  • 検索ワードの後ろに空白ありとなし、両方で調べること

Googleで「湯葉」と入力すると、関連する検索ワード(サジェスト)が表示されます。空白ありとなしで異なるニーズが浮かび上がることがあります。「湯葉 食べ方」などの派生ワードも試しながら、関連ワードを集めつつ検索結果を見ていきましょう。

さらに、以下のプラットフォームでも関連ワードをすべて調べてください。

Yahoo! / Bing / Instagram / X(旧Twitter)/ Makuake / YouTube / TikTok / 楽天市場 / Yahoo!ショッピング / Amazon / メルカリ / Q10モール / LINEギフト / ふるさと納税 / dショッピングモール / AuPayマーケット

後からまとめて確認するよりも、最初に一気に調べておく方が効率的です。

なお、私はいつでもすぐに検索できるよう、ブラウザの検索エンジンショートカットを設定しています。以前はChatGPTを手に馴染ませるためにデフォルトをChatGPTにしていましたが、最近Googleに戻そうか検討中です。


(2) 購買後の顧客のニーズ(潜在ニーズ)

ネット上の商品に詳しくなってきたら、次は「購入後のニーズ」を掘り下げます。

食品EC大手の楽天市場では、商品がジャンルの階層で分類されています。湯葉であれば豆腐ジャンルに格納されます。自社商品と同じジャンルの商品が最も多そうなカテゴリーを選んでください。必ずしも最小カテゴリーでなくて構いません。

対象カテゴリーで、以下の3パターンを確認しましょう。

  • 標準並び(広告含む)の1ページ目上位
  • 標準並びの自然検索結果1〜5位
  • レビュー件数順の自然検索結果1〜5位

「贈答用 高級乾燥湯葉専門店の乾燥ゆばセット(仮)」を例にすれば、関連ワードでも同様に検索し、それぞれの1ページ目(重複ありで合計ざっと45商品ほど)のレビューをすべて確認してください。ここまで徹底的に調べることが重要です。

参考として別ジャンルの例を挙げると、出汁を購入する顧客は他の食品と比べて「無添加・安全性」を気にする傾向があります。用途は味噌汁が多く、素材はあご・昆布・かつお・煮干し・いりこの順に関心が高い傾向が見られます。このように、レビューを読み込むことで顧客が本当に気にしていることが見えてきます。

ただし、ネガティブな意味で言及されているキーワードもあるため、必ず目視での確認が必要です。ChatGPTはここでも補助的に活用できます(最近は大量のレビューを一度に処理してくれるようになっています)。

顧客の視点は、後ほど「ライバルに負けていないか」を確認する際の商品力評価にも活用します。商品力を評価するのは、他の誰でもない自社の未来の顧客です。


この段階での判断

今回の調査では、「贈答用 高級乾燥湯葉専門店の乾燥ゆばセット(仮)」は当たりどころが良さそうと判断できます。

どのみち後から変わる可能性があるため、1項目で深追いしすぎず、仮置きでどんどん次の問いへ進んでいくことが大切です。

次回は以下の2つを進める予定です。

  • 問2:自社の商品は競合に負けていないか?
  • 問3:自社の商品の真似できない理由は何か?

まとめ

  • 関連キーワード・レビュー・口コミなど大量のデータを見ることで、ニーズの全体像をつかむ
  • 購買前(顕在ニーズ)と購買後(潜在ニーズ)の両方から顧客視点を養う
  • 高度な分析ツールがなくても、徹底的に調べれば十分売れる商品はつくれる

次回予告:5分でできる To Do

<To Do> Google・Yahoo!・Bing・Instagram・X・Makuake・YouTube・TikTok・楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazon・メルカリ・Q10モール・LINEギフト・ふるさと納税・dショッピングモール・AuPayマーケットで、自社商品ジャンルの関連ワードをすべて調べてみてください。

食品ブランド育成術シリーズ 第六話:商品(仮)が最強か、調べ尽くせ② 自社の商品は競合に負けていないか?(近日公開)


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